
特撮史上屈指の有名な鬱展開のトラウマ回、圧倒的な強さで主人公のウルトラマンたちを倒し、人類と視聴者に絶望的な気分を与えたラスボス回などをまとめた第一弾の特撮トラウマ回特集。
『仮面ライダー龍騎』第49話「叶えたい願い」

特撮番組『仮面ライダー龍騎』第49話「叶えたい願い」 最終回を前にして主人公「城戸真司」の死亡という異例の衝撃的な展開になった。
城戸真司は致命傷を負いながらも変身し、ナイトサバイブと共に戦う。『仮面ライダー龍騎』第49話「叶えたい願い」より
『仮面ライダー龍騎』は、「13人の仮面ライダーが自らの望みを叶えるために最後の1人になるまで殺し合い続ける」という人間同士の競争、それに付随する人間関係の描写を重視した作品になっている。
主人公の城戸真司は、最終話1つ前の第49話でモンスターから人をかばって致命傷を負い、敵の駆逐後に力尽きて息を引き取っている。
最終回手前、神崎優衣の真実を知り苦悩する中で事情を知った大久保編集長からアドバイスを受け、真司はようやく「戦いを止める」と言う自分の願いを見出した。しかし、レイドラグーンに襲われていた女の子を庇い背中を刺される。血反吐を吐きながらもナイトサバイブと共にモンスターを駆逐したが遂に力尽きてしまい、主役ライダーが最終回前に、さらにサブライダーよりも先に死亡するというかなり異例の事態となった。
城戸真司は、現実世界に溢れ出たレイドラグーンから少女を庇って致命傷を負いながらも変身、レイドラグーンを倒した後に蓮に看取られて死亡する。最後まで苦悩し続けはしたが、信じるものを貫き通そうとする彼の強さは、蓮・北岡・手塚など多くのライダーに影響を与えた。
城戸真司「俺さ…昨日から…ずっと、考えてて…それでも、わかんなくて…でも…さっき思った…やっぱり、ミラーワールドなんか閉じたい…闘いを止めたいって…きっと、すげぇ辛い思いしたり…させたりすると思うけど…それでも止めたい…それが正しいかどうかじゃなくて…俺の、ライダーの一人として、叶えたい願いが、それなんだ…」
秋山蓮「だったら生きてその願いを叶えろよ!死んだら…終わりだぞ!!」
城戸真司「そうなんだよなぁ…蓮…お前はなるべく…生きろ…」
秋山蓮「お前こそ生きろ! 城戸…死ぬな…死ぬな!!」
城戸真司「お前が、俺に…そんな風に言ってくれるなんてな…ちょっと…(続きを言おうとしてここで真司は力尽きる)」
秋山蓮「城戸…おい城戸! 城戸ぉーーーーーーー!!!」
『ウルトラマンネクサス』第12話「別離 -ロスト・ソウル-」

斎田リコ / ダークファウスト(演:中丸シオン)「ウルトラマンネクサス」12話「別離 -ロスト・ソウル-」 特撮史上最強クラスの超絶トラウマ回。 朝日新聞に批判投書が掲載される事態にもなった。
斎田リコ(演:中丸シオン)は、『ウルトラマンネクサス』に登場する主人公「孤門一輝」の恋人。 番組序盤から中盤における実質的なヒロイン。
しかし第11・12話にて、斎田リコとその家族は半年前、既に死亡していたことが明らかになる。
溝呂木眞也(ダークメフィストと一体化)に殺された斎田リコの死体は闇のウルトラマン「ダークファウスト」の媒体に利用され、自覚もないままに溝呂木に操られる生きる屍と化していた。斎田リコは闇の巨人・ダークファウストとして本人の自覚の無いままネクサスやナイトレイダーと死闘を繰り広げていたことが判明する。
実は孤門と初めて出会ったその夜、ビースト「ノスフェル」の襲撃によってリコの父・母・弟は惨殺されており、彼女自身も元NR副隊長・溝呂木眞也に対ビースト用のディバイトランチャーを至近距離で撃たれて殺害されていた。その死体は“魔人”ダークファウストの媒体に利用され、自覚もないままに溝呂木に操られる生きる屍と化していた。
リコの自室には悍ましいタッチで描かれたビーストや死体、胎児、ダークファウストらしき不気味な絵がばら撒かれており、彼女が家族の肖像を描いていたはずのキャンバスには、闇の中で咆哮するノスフェルの姿が描かれていた。
リコを心配する孤門は、一度も行ったことのない彼女の自宅へと向かうが、道中でファウストからの襲撃を受ける。乱入した姫矢准=ネクサスの助けでその場を後にするも、彼女の家は無人。その上…部屋の中は大量のグロ絵画で埋め尽くされていた。
リコが会話していた家族の姿は幻覚であり、部屋には彼女が「家族の肖像」として描いていたはずの絵が、不気味なビーストの絵となって、ばら撒かれているだけであった。
本作のストーリーは、他のウルトラシリーズに例を見ないハードかつシリアスな重苦しいものとなった。「主人公の恋人の部屋に飾られた大量の不気味な絵」「怪獣の攻撃で両親を殺されたうえに両親の身体を操られて捕らわれる少女」など、一部の場面に対して朝日新聞に批判が載る
リコは、溝呂木に正体を明かされて絶望。血まみれの姿で孤門の前に現れ、「あなたに出会わなければ私は死ななかった」と呪詛の言葉を呟きながらファウストに変身する。
ネクサスの光を奪い去ろうとするファウストだったが、孤門の悲痛な叫びで微かに記憶が戻り、攻撃の手を止める。
しかしこの展開を快く思わない溝呂木の差し金で、ノスフェルが乱入。
元の人格を取り戻したリコ=ファウストは孤門をかばい、彼を狙うノスフェルの攻撃を受けて力尽きてしまう。
ネクサスによってノスフェルが倒された後、孤門と出会ったことで家族が皆殺しにされ、自身も殺害された上に生きる屍として利用されたことを知りつつ、
リコは孤門に出会えたことを後悔していないと伝え、彼の腕の中で光となって消えていった。
孤門「リコ、リコ・・・死ぬな、死んじゃダメだ・・・リコ、リコ・・・」
リコ「孤門君・・・。私、後悔なんてしてないよ・・・。孤門君と出会えたこと・・・、後悔なんてしてない。」
孤門「ボクだって、まだ話してない。大切なこと。まだ何も・・・。」
リコ「ごめん・・・ね・・・。」
孤門「リコ・・やだよ、やだよこんなの・・・リコ、リコ」
孤門「リコーッ!」
『ウルトラマンレオ』第40話以降の「恐怖の円盤生物シリーズ!」 トラウマ回の連発。

トラウマ作品が連発する『ウルトラマンレオ』第40話以降の「恐怖の円盤生物シリーズ!」 「UFOブーム」が爆発的に広まった時期。オイルショックの煽りを受けた時期でもあった。
円盤生物は、『ウルトラマンレオ』番組後期「恐怖の円盤生物シリーズ」に登場した一群の怪獣たち。有名なブラックスター出身の円盤生物は「シルバーブルーメ 」「ノーバ 」「星人ブニョ 」など。
レオが放映された1970年代中期は、ちょうど日本で「UFOブーム」が爆発的に広まった時期であり、そのムーブメントをウルトラシリーズも積極的に取り入れようとした事から考案された。
「シルバーブルーメ」は、『ウルトラマンレオ』第40話「恐怖の円盤生物シリーズ! MAC全滅! 円盤は生物だった!」に登場。
防衛チーム「MAC 」のアジア本部ステーションを強襲。ウルトラセブン(モロボシ・ダン)を含めMAC隊員を基地ごと丸呑みにして全滅させ、地球降下後にはレオ(おゝとり・ゲン)の恋人・友人・家族同然に接していた3人が買い物に来ていたデパートを襲撃し、数多くの一般市民と主人公の近しい人々をまとめて殺害するという、ウルトラシリーズ史上類を見ない暴虐を働いた。

「シルバーブルーメ」は、MACを全滅させるだけでなく、なんと、ゲンの恋人の百子、タケシ、カオルといった主要キャラまで虐殺した。ウルトラシリーズ史上類を見ない暴虐、鬼畜な所業で視聴者に多大なトラウマを残した。
人件費を削減するためという「大人の事情」のせい
同話の惨劇は「出演者を減らして費用を抑える」「MACの装備や施設を直す費用も惜しい」という制作サイドの苦肉の策と言われており、出演者の一人だった杉田かおる(ブラック指令をリンチした子供達の一人を演じていた)も現場スタッフがそう話し合っていたと後に語っている。
当時の特撮番組を苦しめた諸悪の根源「オイルショック」のせい
この影響でスポンサー料が減ったのが上記大人の事情が発生した理由。
恐怖の円盤生物シリーズ第11弾!「レオの命よ!キングの奇跡!」
恐怖の円盤生物シリーズ第8弾!「星くずを集める少女」
シルバーブルーメに次いでトラウマになった人が多いのではないだろうか?美しい貝殻を集める少女、しかしその貝殻の正体はブラックテリナのばら撒く恐怖のテリナQだった。
『ウルトラマンメビウス』第48話「最終三部作I皇帝の降臨」

『ウルトラマンメビウス』第48話「最終三部作I皇帝の降臨」 エンペラ星人の絶望的な強さ。どうあがいても絶望。勝てる気がしない。
エンペラ星人は、ウルトラマンタロウ第25話「燃えろ! ウルトラ6兄弟」にシルエットのみ登場。
ウルトラマンメビウス第48話「最終三部作I 皇帝の降臨」~第50話「最終三部作III 心からの言葉」に登場。
エンペラ星人は、「ウルトラマンメビウス」のラスボスで、M78星雲・光の国シリーズにおける最大の敵。巨大ヤプール(ヤプール人)、デスレム、グローザム、メフィラス星人を「暗黒四天王」として配下に置いている。
メフィラス星人「皇帝・・・私もまた不要になったゲームのコマというわけですね!残念ですっ!!ぐおおおっ!!!」
47話のラストで、地球を去ろうとしていた部下のメフィラス星人をレゾリューム光線で瞬殺。かつての大物星人の同胞を噛ませにするという衝撃的な演出でファンを動揺させた。

エンペラ星人は、歴代ウルトラシリーズでも屈指の強さを誇り、ウルトラ兄弟級の強敵が複数相手でもその場から全く動かずに撃破する。ウルトラマンヒカリとザムシャーを触れる事無く吹き飛ばしている。
エンペラ星人「まだ刃向かう力があるとはな・・・戯れに仕向けた四天王を退けただけのことはある・・・しかし!もう終わりだ!!」
リュウ隊員と合体したヒカリの攻撃をも物ともせず、挙句の果てにはメビウスをレゾリューム光線で一度完全に消滅させてしまった。
エンペラ星人「分かっただろ・・・ウルトラの一族は決して余には勝てん!!」
必殺技は右手から放つ破壊光線「レゾリューム光線」でウルトラマンの体を分解して消滅させてしまうほどの威力を持つ(但し、分解するのはあくまで純粋な体を持ったウルトラ一族であるため、人間と一体化したウルトラマンには通用しない)。
平成ウルトラマンシリーズのラスボスは視聴者に絶望感を与える強敵が多い
Uキラーザウルスは、『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』に登場した「究極超獣」。エースキラーに顔の形状が似ているが、実際にエースキラーのデータを元に作られた超獣らしい。
Uキラーザウルス・ネオは、異星人連合たちの暗躍により封印から解き放たれ、20年ぶりに復活したUキラーザウルスの新たなる姿。 Uキラーザウルスの究極形態。
最終的にはUキラーザウルス・ネオは、敗北してしまったが、それでもその圧倒的戦力とスペックで観る者を絶望に誘いかけたその雄姿は、正にヤプールの恐ろしさを十分に知らしめるものとなったことだろう。
ガタノゾーアは、ウルトラマンティガのラスボス。邪神。身体的特徴や圧倒的な戦闘力を駆使してティガの攻撃を全く寄せ付けず、ティガのエネルギーが完全に尽きかけたところで鋏と触手によってティガの逃走を封じ、紫色の光線でカラータイマーを打ち抜き、再び石像化させて海中に没せしめた。
そして、世界を闇で覆い尽くし、ティガ復活オペレーションまで妨害して失敗に追い込み、全人類を絶望させる。
ビクトルギエルは、「ウルトラマンギンガS」第14話「復活のルギエル」の終盤にて遂に登場した最強にして最後の敵である『超咆哮獣』。 チブル星人エクセラーが宇宙の覇者となるべく大量のビクトリウム鉱石のエネルギーを与え永久の眠りから甦らせたダークルギエルの肉体が、UPG基地ライブベースと禁忌の兵器「ビクトリウム・キャノン」、そしてシェパードン(のスパークドールズ)と地下に眠る大量のビクトリウム鉱石と融合合体し、肉体が変異して誕生した最強の生命体。
ギンガ、ビクトリー2人がかりでも全く歯が立たないほどの力と、2人の猛攻の直撃を受けてもビクともしない防御力も備わっており(ハイパーゼットンシザースでやっと傷を負わせた)、その圧倒的な力で2人を退ける。 その様は正に今までのギンガ世界を叩き壊すほどの悲壮感漂う描写であった。
マガタノオロチは、『ウルトラマンオーブ』第24話「逆襲の超大魔王獣」、第25話「さすらいの太陽」に登場する最強の魔王獣で、本作のラスボス。
オーブオリジンが放ったオーブスプリームカリバーを吸収し、至近距離からマガタノ迅雷を食らわせ続け、カラータイマーにマガ穿孔を命中させて変身解除に追い込み、一度はオーブを敗退させた。
ウルトラ兄弟を苦しめた強すぎるトラウマな合体怪獣
ベリュドラは、劇場版『ウルトラ銀河伝説』に登場するウルトラマンベリアルが無数の怪獣と合体する事で誕生した怪獣。
ウルトラマンベリアルがギガバトルナイザーの力で、怪獣墓場の怪獣・超獣・宇宙人の魂と合体した超巨大怪獣。頭部に本体であるベリアルが居る。 別名は「百体怪獣」であるが、実際には100体どころかそれより遙かに多い数の怪獣達が合体しており、表面に浮き出ている怪獣だけでも226体以上、さらに体内まで怪獣で埋め尽くされているというので、本来の総数は測定不能である。

ファイブキングは、『ウルトラマンギンガS』第7話『発動!マグネウェーブ作戦』、第8話『朝焼けの死闘』に登場する超合体怪獣。チブル星人エクセラーが今まで得たビクトリウムのエネルギーで、ファイヤーゴルザ、メルバ、ガンQ、レイキュバス、超コッヴのスパークドールズを同時にモンスライブして誕生した合体怪獣。
イズマエルは、『ウルトラマンネクサス』第36話「決戦 -フェアウェル-」登場する最強のスペースビースト。ウルトラマンネクサスとナイトレイダーに倒されたガルベロス、メガフラシの死骸をベースに、これまでダークザギが回収していた全てのビーストの細胞を組み込んで、ビースト・ザ・ワンに戻ろうとした結果誕生した最強のスペースビースト。
暴君怪獣タイラントは、『ウルトラマンタロウ』第40話「ウルトラ兄弟を越えてゆけ!」に登場。ウルトラシリーズの中でも最強怪獣の一角としてその名を上げる人も多い、極めて強力な怪獣。全身武器の固まりのような強烈な強さを持った、いわゆる合体怪獣であり、その体は過去にウルトラ戦士に敗退した怪獣たちの強い部分で構成されている。
ウルトラ兄弟への恨みを晴らすためか地球へと向かい、道中でウルトラ5兄弟を長兄ゾフィーから順に5人抜きする圧倒的な実力を発揮した(さすがにゾフィーと戦った直後は天王星で休憩していたが)。
ジャンボキングは、「ウルトラマンA」第52話「明日のエースは君だ!」に登場する最後の敵。サイモン星人の子どもに化けたヤプールの残党が操る超獣。
ヤプール「地球の空を漂う超獣の亡霊たちよ…エースの手で空の塵となった幾多の超獣の怨霊よ…ここに集まれ!今一度生き返るのだ! 生まれ出でよジャンボキング!! 」
ウルトラマンエースとTACに倒されたマザリュース、ユニタング、カウラ、マザロン人の破片の分子を再合成し、それぞれの強い部分を合体させて誕生した。
ジャンボキングの素材として公式に判明してるのは上記の4体だが、後部の円型鋸からスチール星人、ケンタウロスのような形態からブロッケンも素材として使われている可能性が高い。
『ウルトラマンオーブ』第15話「ネバー・セイ・ネバー」
謎のロボット怪獣「シビルジャッジメンター ギャラクトロン」は、「ウルトラマンオーブ」第14話「暴走する正義」、第15話「ネバー・セイ・ネバー」に登場。
地球の分析結果から「地球人には紛争や差別が存在し、争いの火種を生む危険な存在だ」と一方的に断定、「この世界のために争い全てを停止させることが我が使命であり正義」「宇宙は他の命からエネルギーを奪わなくても済むようにできているから、他の命を殺すことで自分の命を生きながらえさせる食物連鎖は間違った進化である」という名分で地球のすべてをリセットしようと破壊活動を行った。
分析が終了すると共に起動しつつ夢野 ナオミをSSP-7ごと取り込み、彼女の口を介して地球のリセットを宣言し、市街地で破壊活動を開始する。

オーブは、別次元より飛来した謎のロボット怪獣「シビルジャッジメンター ギャラクトロン」に敗れる。ギャラクトロンブレードで串刺しにされる。壮絶な敗れ方。「ウルトラマンオーブ」第14話「暴走する正義」のラスト。
ギャラクトロンは、スペシウムゼペリオンのスペリオン光線や、ハリケーンスラッシュのトライデントスラッシュをものともしない強さを見せ、ギャラクトロンシャフトでオーブを持ち上げつつギャラクトロンブレードで串刺しにし、「これ以上邪魔をするな」と忠告した上で退ける。
ギャラクトロン「耳が痛いか。だから君達は耳を塞ぐ。都合が悪いからと無視する。だが、この星は、君達の都合で存在しているのではない」
クレナイ ガイ「ゾフィーさん!ベリアルさん!光と闇の力、お借りします!!」、登場時の口上は「闇を抱いて光となる!」。
他のフュージョンアップを凌駕するパワーと防御力を持つが、闇の力を制御できずに半ば暴走した状態となり、周囲の被害を顧みない荒々しい戦いぶりで相手を倒すまで暴れ続けるため、力を託した玉響姫からも事前に「強すぎる力は災いをもたらすこともある」と警告されている。
本作品の主役キャラクター・ウルトラマンオーブは、歴代ウルトラマン2人の力を宿した形態への変身(フュージョンアップ)を行うことが最大の特徴である。企画当初は単に2人のウルトラマンが合体するだけであったが、作品の独自性を出すために素体となる存在(オーブオリジン)が設定され、物語も「本来の自分を取り戻す」というテーマが据えられた。

ベリアルの闇の力の制御に失敗した「オーブ」(サンダーブレスター)は、暴走する。正義のヒーローを逸脱した行為に走る。
なんと、オーブは、進路を塞ぐ形となったゼットビートルを手で払いのけるように撃墜した・・・。
ギャラクトロンは、オーブが意を決してフュージョンアップしたサンダーブレスターの力の前には、ギャラクトロンシャフトやギャラクトロンブレードをもぎ取られた挙句、コードが外れて正気を取り戻したナオミに構わず一方的に叩きのめされ満身創痍の状態となる。
ジェッタの叫びで一瞬止めを刺すことを思いとどまったオーブに対して閃光光線で攻撃しつつ、争いを鎮める音楽を流し何かを伝えようとする動作を見せるが、それに構わず放たれたゼットシウム光線を受けて爆散する。
「オーブ」(サンダーブレスター)は、ギャラクトロン内部に囚われたナオミに構わずに戦いを繰り広げた結果、彼女に重傷を負わせてしまい、自身も心に深い傷を負ってしまう。
ギャラクトロンに取り込まれた際はコミュニケーションの媒体として利用され、オーブ(サンダーブレスター)のゼットシウム光線の余波を受けて瀕死の重傷を負って危篤状態に陥るが、奇跡的に意識が回復した。
ナオミは幸運にも一命を取り留めたが、オーブはまたしても大切な人を守れず傷つける結果に終わってしまった。
『ウルトラマン』第23話「故郷は地球」

『ウルトラマン』第23話「故郷は地球」 怪獣ジャミラの正体は、人間衛星の宇宙飛行士のジャミラさんだった。正真正銘の地球人であった。後味の悪い結末は視聴者の多くにトラウマを残した。
ジャミラは、『ウルトラマン』第23話「故郷は地球」に登場する怪獣。地球人の宇宙飛行士:ジャミラが過酷な環境に適応して変貌を遂げた怪獣。
国際批判を恐れた母国が事件を隠蔽したため、その復讐のために宇宙船を修理・改造して地球へと帰還し、各国要人を乗せた飛行機を次々に撃墜、ついには国際平和会議の会場を襲撃した。
ナレーション「それはアメリカ、ソ連を中心に世界各国で宇宙競争が行われていた頃である。ある国で打ち上げられた人間衛星がついに帰って来ないという事件が起きた。その宇宙飛行士の名前がジャミラだったのである。しかし科学の為、人間を犠牲にした事が分かると大変だ。その国はジャミラの乗った人間衛星の失敗を全世界にひた隠しに隠してきたのである」
アラン隊員「諸君 … 改めて科学特捜隊パリ本部からの命令を伝える。ジャミラの正体を明かす事無く秘密裏に葬り去れ。宇宙から来た一匹の怪獣として葬り去れ。それが国際平和会議を成功させるただ一つの道だ」
科学特捜隊による人工降雨弾攻撃には苦しみながらも耐えるが、ウルトラマンのウルトラ水流には耐えられず、這いつくばって国際会議場の万国旗を潰し、赤ん坊の泣き声に似た断末魔の叫びを発して絶命する。
ジャミラは、イデ隊員の「ジャミラてめぇ!人間らしい心はもう無くなっちまったのかよー!」という叫びに反応し、一瞬我に返って呆然とするなど、人間の心を完全には失っていなかったのは確かである。

ウルトラ水流を受け、もがき苦しむジャミラ。赤ん坊の泣き声に似た断末魔の叫びを発して絶命する。その悲痛極まりない死に方は涙を誘わずにはいられない。
ムラマツキャップからは、「すまないジャミラ、許してくれ……でもいいだろ?地球の土になれるんだから」 というせめてもの手向けの言葉が添えられたが、イデ隊員や皆の胸に去来したものは……。
「犠牲者はいつもこうだ。文句だけは美しいけれど…」
人間の時に求めてやまなかった「水」により絶命するという、その悲痛さあふれる死に方と、その後味の悪い結末は視聴者の多くにトラウマを残したことだろう。やりきれないとしか言いようのない話である。
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