
アニメ史に残る有名な作画崩壊作品をまとめています。
『MUSASHI -GUN道-』10年に一度の作画崩壊作品の一つ。

『MUSASHI -GUN道-』(ムサシ ガンどう)
「(クオリティの低さが)ヤシガニを超えた」という声もちらほら聞こえる、ある意味伝説のアニメ。 放送初期から作画崩壊が非常に多く、そして視聴者にはにわかに理解しがたいシーンや多くの迷言を産み出し、話題を呼んだ。
2006年のテレビアニメ『MUSASHI -GUN道-』は全編を通しての低調な作画クオリティが話題となったが、同作のように一部ではなく全編にわたって作画が低調であるものは「低調な作画が仕様」であって、「作画崩壊」とは呼べないという意見もある。
背景実写、「うおっまぶしっ」、信玄餅など全編にわたってネタ。
全編にわたり続く作画崩壊(第1話や24話は除く)、不自然な動き、繋がりのおかしいカットやセリフなどが一般的な良し悪しの感覚を突き抜けたレベルだったため、存在そのものがネタとして笑える域にまで達してしまった。同時期に涼宮ハルヒの憂鬱という快作があったこともあり、その落差も話題になった。
信玄餅
悪役ヤシャの妖術で蘇ったアヤカシ武田信玄の好物。科学館で多くの子供がトラウマになる人体図のようなグロテスクな色遣い(青と赤色)の餅のような物体。山盛りの信玄餅は多くの視聴者の食欲をそそらない。
『MUSASHI-GUN道』の第2話ダイジェスト・「うおっまぶしっ」動画
陰陽弾を喰らえー! うぉっまぶしっ!!
眩しいシーンがないのに、なぜまぶしいと言ったのか、今も謎である。
「うおっまぶしっ」
伝説のテレビアニメ『MUSASHI -GUN道-』第2話にて、アヤカシと戦闘中のムサシが発したセリフである。なんでもないセリフなのだが、何故かまったく眩しくないシーンで唐突に発せられた為、迷言と化してたちまち流行してしまった。
アニメ映画『ガンドレス』10年に一度の作画崩壊作品の一つ。未完成であり返金騒動を巻き起こした。
1999年に公開されたアニメ映画『ガンドレス』は、映画公開日までにフィルムが完成せず未完成の状態で公開され、間に合わせの作画による未着色の画面、コマ送りのようなぎこちない動き、動画と同期されていない音声といった悲惨な内容が話題となった。
アニメ映画では、『宇宙戦艦ヤマト 完結編』や『火垂るの墓』などが、本作以前に一部未完成のまま上映された例はあったが、大半が未完成というものはなかった。
『夜明け前より瑠璃色な 〜Crescent Love〜』…通称キャベツ。
2006年のテレビアニメ『夜明け前より瑠璃色な 〜Crescent Love〜』では、第3話「お姫様 料理対決!!」の低調な作画が話題になった。特にヒロインがキャベツを繊切りにする場面の作画崩壊が知られるようになり、同エピソードは「キャベツ」という通称で呼ばれるようになった。
『ロスト・ユニバース』の第4話「ヤシガニ屠る」…通称ヤシガニ

『ロスト・ユニバース』は品質管理の観点でアニメ業界やメディアミックス業界に大きな禍根を残した作品であり、予算・納期で切迫した実製作の現場が引き起こした動画品質の著しい低下、俗に言う「作画崩壊」の典型例とされる。
第4話「ヤシガニ屠る」は、ある惑星でヒロインがミスヤシガニ選手権に出場する物語なのだが、あまりに常軌を逸した作画、動画の仕上がりに視聴者は息を飲んだという。
第4話「ヤシガニ屠る」は、セル画パートの全編で破滅的な作画品質の動画をテレビ放送してしまうという破綻を来たし、全話制作終了後に大幅なリテイクが講じられる事態になった。
『ひだまりスケッチ』伝説の作画崩壊・通称「富士山」
『ひだまりスケッチ』は、蒼樹うめによる日本の4コマ漫画作品。芳文社の月刊4コマ漫画雑誌『まんがタイムきららキャラット』で2004年4月号から連載されている。2016年12月現在、コミックス(単行本)は第9巻まで発売されている。略称は「ひだまり」「ひだスケ」。2007年に第1期テレビアニメが放送され、その後、第4期まで制作され放送。
制作はシャフトなので頻繁に作画が遅れ、一期の富士山、三期の初期OP、EDはもはや伝説と評される。銭湯に書かれている富士山の壁画が制作状況の関係でオンエアに間に合わなかった為に文字だけで「富士山』と描かれていたことが放送当時、大変話題になりました。
『DYNAMIC CHORD』…通称ダイナミック作画。
2017年のテレビアニメ『DYNAMIC CHORD』では、人物と物体の大きさの計算ミスなどの作画崩壊や作画ミスに加えて止め絵を加工して動かしているような演奏シーンなどの動かないシーンが非常に多く、また脚本や展開もツッコミどころ満載だったため話題となり、作画については「ダイナミック作画」などと呼ばれるようになった。
ダイナミックコード村祭り回の男の子作画ごとに出演アニメ変わるから目が離せないんだよな pic.twitter.com/yPQNR1fOwt
— タカコ (@TRKAPH) 2017年11月18日
珍妙なパースに画風の違いすぎるモブ、背景美術や意味不明な演出も手伝って2017年最強のネタアニメ扱いされた。
1974年のテレビアニメ『チャージマン研!』 チャー研最大級の作画崩壊、通称「キチ顔」
チャージマン研!最大級の作画崩壊、通称「キチ顔」
「チャージマン研!」第8話「ジュラル星人X-6号」より
ベッドで安静にしている研がジュラル星人X-6号に対して「アッ!あなたはあの時の…お姉さん!!」と語るシーンの研の表情が、どう見てもアブナイ、逝っちゃってるキチ顔・・・。
衝撃的過ぎる作画崩壊となっている。
チャージマン研!」第8話「ジュラル星人X-6号」
2分53秒の研の顔が、例のキチ顔。
チャージマン研!は極端な低予算により作品としての品質は低く、出演声優の稚拙な演技、頻発する作画の乱れやフィルムに写り込むゴミ、ご都合主義的だったり辻褄を無視した強引なストーリー展開などが指摘されている。アンダーグラウンド的なネットの視点においてはこれらの点が逆に「ツッコミがいがある愉快な珍作」として再評価され、インターネット上で人気を呼ぶようになった。
ファンの間で「チャージマン研!」の「基本エピソード」「三大エピソード」と呼ばれる傑作回のひとつ「殺人レコード 恐怖のメロディ」(通称:キチガイレコード)
キッズステーションでチャージマン研!が放送された際、非放送とされた4話の1つ。
研「よくもあんなキチガイレコードを!」といった台詞など現代では放送できない内容が含まれている。
そのほか有名な作画崩壊の事例
ふたりはプリキュアMaxHeart…通称かんたんルミナスの動画
1979年のテレビアニメ『機動戦士ガンダム』…特にククルス・ドアンの島に出てきた細長いザクやガンダムが有名。
キャラクターやメカのデザインが明らかにおかしい(いわゆる「かんたん作画」)。
1982年のテレビアニメ『超時空要塞マクロス』
よく出来ているところと、出来ていないところの格差が激しすぎる。
陰影が無い、輪郭がフニャフニャになる、武器を持つ手が逆になる、配色がフェイズシフト装甲ばりに変化しまくる、また作画ミスも毎回の如く発生し、キャラの立ち位置がシャッフルされる、顔が突然ブサイクになる、ビームが銃口からはみ出る、破壊された者が一瞬で修復される、軍隊のマークが敵軍のものになる、酷い時にはキャラが分身する、描くキャラを間違える、セル画の重ね合わせミスで巨大化するなどもはや名物と化している。
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